令和6年度 授業づくり


    研究主題  自分の思いや考えを進んで表現し合い、「わかる」「できる」を実感できる児童の育成 
          ~ 自己決定の場と振り返りの充実を目指した授業作りを通して


1 研究主題設定の理由
 (1)予測困難な時代(今後子どもたちが成人していくころは更に厳しい時代になる)
   このような未来に対して、「夢に向かってたくましく生きる福賀っ子」を育成していくためには、
  ・学習指導要領にある3つの資質能力と
   ①何を理解しているか、何ができるか(知識・技能)
   ②理解していることを、できることをどう使うか。(思考・判断・表現)
   ③どのように社会や世界と関わり、よりよい人生を送るか(学びに向かう力・人間性)
  ・将来大きな集団で必要となる言語を通しての人と関わる力を身につけさせることが求められる。
             ↓
  *対話による人との関わりや学びに対する価値について自己を見つめ直す振り返り活動の充

(2)本校児童の課題から
   ・自己表現が苦手【内弁慶】
   ・自信のなさ、間違いや失敗をおそれる。
   ・1学年2人ずつだが、個人差が大きく個の支援による学力定着が必要
   *対話する楽しさ、異なる考え方のよさに気付く楽しさを感じるような自己決定の場作り
             ↓
    振り返りの充実自己決定の場作りを設定した授業づくりを組織的に取り組んでいくことにより、阿武町の育てたい4つ   の心と力(「きづく」「きめる」「かかわる」「やりぬく」)育成につながると考えられる。

(3)4つの心と力について
   本校では、各教科のおける「きづく」「きめる」「かかわる」「やりぬく」子どもの姿を次のように考えている。
   ①「きづく」…前時の学習との比較や疑問などから、課題解決の見通しをもつ等本時のめあてをつくりだし、共有する姿
   ②「きめる」…思考のズレや広がりを生む発問を通して、一人学びにより自分の 
          考えを言語化し、自己決定をする姿。
   ③「かかわる」…思考のずれや広がりを解決・集約するために話合う姿。
   ④「やりぬく」…本時の学習を通して付けた力をいかし、自力解決する姿。
           振り返りを通して、自分の学びをメタ認知し、学びの自己調整を図る姿。

2 校内研修の様子から

 *5月15日(水)全国学力調査の誤答分析から学力向上プランの作成へ 

 *6月13日(木)5校時 公開授業1 4年「折れ線グラフと表」6年「データの見方」算数科 授業者 校長 長岡正紀

  昨年度から研究している合同課題での複式授業を行った。それぞれの学年で学習したグラフや表を使って、多面的に数字を見て 判断する活動を児童の対話によって行った。それぞれが作成したグラフのどの部分を根拠にするかによって、考えが変わる様子が 見られた。この授業においては、タブレット端末のアプリ「ロイロノート」の共有機能を使って学年ごとに共同でグラフ作りを行 わせた。①めあてとまとめ②タブレット端末の活用③対話活動④振り返り活動の4つの視点を中心に授業評価も行った。

 *6月19日(水)三校協働授業研修会 中2道徳科 の授業を参観し、3校でのグループ協議を行った。                  

 *7月21日(水)夏季校内研修  特別支援教育(講師:阿武小 新川教諭)  人権教育  道徳教育

 *8月21日(水)夏季校内研修 第一回校内授業研指導案検討(1・3年服部学級) 地域連携教育  図形領域の指導について

 *9月11日(水)5校時 公開授業2 1年算数「なんじ なんじはん」 3年国語「へん」と「つくり」 授業者 服部教諭   異学年異教科による複式授業を公開した。1年生は、時計の模型を使って問題を出し合いながら、長い針と短い針の意味を理解 する学習を行った。3年生はさまざまな「へん」や「つくり」のつく漢字を集め、その意味を考える学習を行った。どちらの学年 も2人が対話し合う場面が確保されていた。3年生においてはタブレット端末を学習の流れの見通しで使ったり、習熟を図る問題 行う場面で使用された。振り返りの活動において、課題が残った。当日は県教育庁指導班今津指導主事にも来校いただき、指導い ただいた。

 

 




*10月16日(水)三校協働研修会公開授業指導案検討会 指導者を交えて授業の方向性について協議 

*11月21日(木)阿武小学校授業力向上研修会に全教員参加

*11月27日(水)5校時 公開授業3 4年国語「未来につなぐ工芸品 工芸品の魅力を伝えよう」 6年国語「鳥獣戯画を読む」 発見、日本文化の魅力」  授業者 三輪美咲

  4・6年とも読み取ってきた説明的文章の表現やかきかたの工夫の学習を生かし、自分で分かりやすく、魅力ある文を書くことをねらった学習を行った。今回も異学年ではあるが、学習内容の共通点を教師が意図的に設定し、異学年合同での授業形態で行った。この時間はその導入で、例文として書かれたそれぞれの文を学年で読み、自分が紹介する文に取り入れたい工夫について考え、今後の作文の見通しをもつことをねらいとして行った。どちらの学年も、タブレット端末を思考のツールとして自分の考えをまとめる姿が見られた。参観された方からも、共有ノートの活用と教材研究の深さを価値付けていただいた。